常々備忘録

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ウキウキ...ゾンビライフ!?「屍町アンデッド」が凄いワケ

こんばんは、新谷シンヤです。

自己紹介記事作るから見に来てネ!と書いておきながら、早急に文章にしたい出来事が起こったため興奮気味でスマホの画面をタップしております。(自己紹介はまた後日!)

 

皆様、漫画はお好きだろうか。

私は大好きだ。恋愛ものから血みどろのホラーまで、面白そう!と思ったらなんでも手を出してしまう。

そんな筆者が今回オススメするのはコチラ、磐秋ハル先生の「屍町アンデッド」である。

 

ネット配信に興ずる若者達が、地下下水道で見たものは…?一見平和に見えるX県鹿羽市鹿羽町…、だがそれはかりそめの姿だった。高校の化学教師・葛城柘榴が担任するクラスで起きた異変は、全てを地獄の底へと引きずり込んでいく…!

MAGCOMI(マグコミ)あらすじより抜粋

 

「よくあるパニックホラーもの」と侮ることなかれ。本作最大の魅力は、磐秋ハル先生の描写力から生み出される、キケンかつ背徳的な魅力溢れる登場人物たちにあるのだ。

 

ここで詳しくご紹介するのは、主人公の葛城 柘榴(かつらぎ ざくろ)

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1巻表紙は、主人公柘榴とその妹、小桃が描かれている

 

高校で化学の教師を勤め、生徒たちとも良好な関係を築いている柘榴。しかしそれは彼の表の顔。

舞台となる鹿羽町には「屍体」と呼ばれるゾンビを生み出すウイルスが発生していた。屍体は人間の肉体を喰らうことで活動を存続し、襲われた人間はウイルスに感染して屍体となる。

抜け出せないループ。そんな恐ろしい実態は町の一区画に覆い隠されていた。

柘榴の妹・小桃(こもも)は、このウイルスに感染し、屍体となって元の姿を失ってしまっていた。

最愛の妹を救うため、柘榴は字の通り手段を選ばない狂人となり、人間の体の一部分を持ち帰っては妹に与え続けている...

 

主人公という立場でありながら、狂気を孕んだ柘榴の行動には息を飲む。

しかし彼は単なる狂人ではない。敵となる相手には限りなく無慈悲でありながら、普段は表情豊かで時には涙も見せる、人間味のある人物として描かれている。

全ては愛する妹のため。

彼は限りなく純粋なのだ。

 

主人公とその妹以外にも、屍体による被害を対処する組織のエージェント・波金(ハガネ)や、柘榴と同じ高校で教師を勤める優しい雰囲気の女性・草野 茜(くさの あかね)など、一癖も二癖もある人物が登場する。その実態は是非、ご自分の目で確かめて頂きたい。

あらすじを引用したMAGCOMI(マグコミ)より、1話と2話、最新更新の2話分を無料で読むことができるぞ。

屍町アンデッド | MAGCOMI(マグコミ)

 

 

ここまで本作の魅力についてご紹介してきたが、先日嬉しい出来事があったのでご報告。

本作2巻の発売時に「貴方の"推し"コマキャンペーン」という記念企画が開催されていた。

1巻・2巻からお気に入りのコマを撮影し、ハッシュタグとコメントを付けてTwitterで投稿するというものである。

乗るっきゃねぇ、このビッグウェーブに!ということで新谷も別アカウントで参加させて頂いた。

そして大変ありがたいことに...後日当選のお知らせを頂き、作者の磐秋ハル先生直筆の色紙が手元に届いたのである!

その色紙が、こちら。

 

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YA☆BA☆I

 

脳内を爆走する「家宝」の二文字ッ...!!

磐秋ハル先生、ご担当者様、本当にありがとうございます!!

今回の記事が、少しでも作品の応援になっていれば嬉しい限りです。

それではまた次の更新で!

 

失敗作?「モアナと伝説の海」 はなぜ「SING/シング」に負けたのか ネタバレなし考察

どうも、新谷シンヤと申します。

ブログを開設して早々の記事ですが、私自身につきましてはまた後日記事にしてご挨拶に代えさせて頂きたいと思いますので、もしお時間がありましたら覗いてくださると嬉しいです。

 

...では、早速本題に移っていこう。

皆様は「モアナと伝説の海」をご覧になっただろうか。

 

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(筆者は吹替版を鑑賞)

 

本作は言わずと知れたあのディズニーが送る、南の島を舞台に繰り広げる感動のファンタジーアニメーション(公式サイトより抜粋)である。

 

春休みシーズンも終盤に差し掛かった2017年4月1日、エイプリルフールの悪ノリに口角が上がっていた筆者は、多くの家族連れに囲まれながら少し遅れ気味の鑑賞をしてきた。

 

結論から言ってしまうとこの作品、非常に完成度が高い。「海」という世界を通して物語を駆け抜けていく主人公のモアナ、彼女を取り囲む個性豊かなキャラクターたち、そしてあまりにも美しい世界観は老若男女を問わず楽しめる内容だ。

...とまぁ、純粋に褒めるだけならこの記事を書くに至っていない。

 

SNSで耳にした方も多いのではないだろうか。本作、広告と内容のギャップがすごい。

 

「暖かな海で熱帯魚と泳ぐ癒し系ツアーに参加するつもりが、いざ行ってみると超高速ボートで巨大ザメの群れに突っ込むスーパースリリングアクティビティが待ち構えていた」

 

例えればこんなレベルである。

決して極端ではない。間違いなくこれくらいの差異が生じている。

 

 想像してみてほしい。あなたは映画のポスターを見ている。そこにら主人公の女の子が美しい海に囲まれ、穏やかに微笑んでいる様子が描かれている。まさかそんなビジュアルから、勇敢で力強い冒険譚が展開されるとは思うまい。

「想像してたのと全然違った!」

これはこれでいいのかもしれない。しかし、この作品の公開シーズンを考えて見てほしい。

春休み真っ只中である。

 

春休み真っ只中。つまりどれだけ子どもを集客できるかが作品の明暗を分ける。

子どもの「観たい!」この一言がどこに向けられるのか。そう、親御さんである。

親御さんが同伴することを考えると、子ども1人の興味は2倍、はたまた3倍の動員力を持っていると言っても過言ではない。

ヒットするには、親子連れをどれだけ呼び込めるかがカギとなるのだ。

 

さて、ここで思い出してほしいのが先ほど申し上げた「広告詐欺」の話である。

主人公が女の子のほのぼのマリンファンタジー...女児からの支持は間違いない。

では男児は?

 

小さい子どもたちの情報源はCMやポスターだ。そもそも、主人公が女の子という時点で、男児の興味は薄れているのである。あのビジュアルで観に行きたいという男児は少数だろう。

何度も言うが、本編はそんな内容ではないのだ。男女問わず楽しめる、完成度の高い冒険譚。きちんと内容が伝われば、きっともっと多くの男児から「観たい!」の声が聞けていたはずである。

 

さて、そろそろタイトルの回収に移るとしよう。

今の時期、アニメーション映画作品が本作のみでないことはお分かり頂けると思う。

 モアナ最大のライバルは、ユニバーサルスタジオ制作の「SING/シング」だと言える。

 

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 こちらは歌に夢をかける動物たちが、誰でも知っているヒットチューンに合わせて縦横無尽に駆け回るミュージカル・コメディとなっている。

 

「動物」はもはや魔法を持っているに等しい。子どもたちは男女問わず、無条件で目を奪われてしまう。

では、モアナがSINGに至らなかった原因はここにあるのか?

いや、そんなことはない。モアナも持っているのだ。「海の生き物」という、「動物」と同じ魔法を。むしろそれを上回るほどの心踊る冒険が、そこにはあった。

だが広告からは一切、それが伝わってこないのである。

 

もうお分かり頂けるだろう。

冒険要素を匂わせなかったモアナと、誰しもが楽しめることを全面に押し出したSING。

子どもたちがどちらを選ぶのか。男児女児、両者の支持を得るのはどちらだろうか。

広告の時点で、もはや勝負はついていたのだ。

 

まるでモアナに対してネガティブキャンペーンをしているかのような内容になってしまったが、私はモアナが「男児も熱くなれる冒険譚」だということに衝撃を受けた。

なんだこれ、てっきりプリンセスものかと思ってたのに全然男の子だって楽しめるじゃないか!勿体無いにもほどがある!

これが本心である。本当に勿体ないのだ。

 

「冒険ものってことを押しすぎると今度は女の子が怖がっちゃうんじゃない?」

同時に鑑賞した母の言葉だ。なるほど、鋭い。

が、そこまで極端に考えなくともよいのだ。

勇敢なヒロインモアナ、彼女が出会う英雄マウイ、どこか憎めない敵キャラクターたち、そして海の生き物たち。

どれも素晴らしいものである。これらが伝わるような広告・CMを打てていれば、モアナは確実に今よりヒットしていたに違いない。

 

長々と綴ってきたが、とりあえず私から言えることは「モアナをプリンセスものだと思って鑑賞を見送った人は、今すぐ劇場に走って!」これだけである。

 

「騙されたと思って」観てみよう!

この言葉がこれほどまでにしっくりくることは後にも先にも無いだろう。

 

今回の内容は筆者が鑑賞してすぐ書き留めた感想なので、いやいやこんな意見もあるぞ!要因はここにもあるぞ!という考えをお持ちの方、Twitterへのリプライお待ちしています。