【セブ島留学】フィリピンで睡眠薬強盗に遭いかけた話
ここ最近は予定が立て続けに入り、なかなか定期的な更新が難しい状態だった。滞在は6週間を過ぎ折り返し地点まで来ている。そんな最中、笑えない事件が発生したのでいち早く記事にする。
タイトルの通り...本日、睡眠薬強盗に遭いかけた。
セブ島滞在中にダイビングのライセンスを取得したい、と仲のよい友人たちは口を揃えて話していた。新谷はすでにアドバンスライセンスまで取得しているため、いつも一緒にいる彼らを見送ることに。
賑やかなはずの日曜日。二度寝を堪能したあと、今日は何をしようかぼんやりと考えていた。部屋に引きこもるのはあまりにも飾り気ない。近場での買い物は平日でもできる...
そうだ!行ったことないショッピングセンターまで足を伸ばしてみよう!
思い立ったら即行動。危険とは分かりながらも、一人でタクシーに乗り込んだ。
異国で一人タクシーに乗ったものの特に問題なく目的地へ到着。そのショッピングセンターは想像以上に広く、新谷が大好きなゲームセンターも各フロアに点在していた。
そうだ、今日は一人。誰に気を使うこともない!自然と早くなる足取りであちらこちらを歩いて回った。
入ってすぐの場所にあったゲームセンター。テンション爆上がりである
気づけば最上階。大きなおもちゃ屋さんが目に留まった。
夢中で店内を見回していると、すぐ近くにいた女性と目があった。そして彼女はこう問いかける。
「そのTシャツ、どこで買ったんですか?」
その日はシャツにジーパンというあまりにも飾り気ない服装をしていたため、まさかそんなことを聞かれるとも思わず。動揺のあまり
「イン ジャパニーズ!!」
とおもしろ英語を返してしまった。恥ずかしい限りである。
ちなみにちょうど話しかけれた時に撮っていた写真がコチラ。かわいいね
その後女性は優しげな笑みを浮かべながら、私に様々な質問を投げかけてきた。
「名前はなんていうの?」「どこの国出身?」「セブで何をしているの?」「学生さん?学校の名前は?」「今日は一人だけ?」「授業は休みだったの?」
私もいくつか質問を返してみた。
・出身は韓国で、セカンドライフをセブで過ごしている
・娘は日本に住んでおり"ワセダ"に通っている
・その影響で日本語がけっこうわかる
・日本は物価が高いので生活が厳しい
なるほど、日本のことはよく知っているのか。
一通りお互いの自己紹介を終えたところで、彼女の話題が変貌を見せ始める。
「私の娘は日本にいるけれど、あなたはVISAをどうしている?キャッシュカードは?」
ここで新谷の中の危険信号が真っ赤に染まった。
あまりに出来すぎた彼女と日本の関係、そして唐突なカードの話題。抱いていた違和感が確信に変わる。
あ、これ前に聞いた睡眠薬強盗だ。
その手口はこう。
親切を装って日本人に近づいて、他愛のない世間話で打ち解ける。そこから自然な流れでレストランや喫茶店に誘われるのだが、そこで口にした飲食物を最後に記憶が途絶え、目が覚めた時には所持品が何もかも奪われている...というもの。
まずい、逃げなくては。
どう話を終えようか考えていると、彼女のスマートフォンから軽快な音楽が流れた。
「あ、電話。私の姉からだわ。今近くにいるのよ」
しめた!今しかない!
電話をしている様子を数十秒眺めたあと、自分も誰かに呼ばれているかのようにスマホの画面を凝視し、「バイバイ!」と笑顔で手を振ってその場を離れた。
もしあのまま彼女の微笑みを信じていたとしたら...電話の主である姉が呼んでいるから一緒にお茶をしに行こう、何かご馳走してあげるわ。
そんなことを言われていたに違いない。
※画像はイメージです
私の場合は早い段階で疑いを持ち、彼女から逃げたあと追いかけられることもなかったため、なんの被害も受けずに済んだ。
しかしセブに来てから6週間以上、何度もショッピングセンターに訪れているが、こうして声をかけられたのは単独行動をしていた今日が初めてだった。
安全な環境に慣れきっている日本人は最高のカモである。留学中に英語を話せる絶好の機会を与えられれば、自分の居場所が異国であることを忘れてついて行ってしまうだろう。
親切な人間を疑うのは心が痛むが、それも自分の身を守るため。
皆様もくれぐれもお気をつけください。